探偵事務所を探してみると分かるのですが、探偵業者のサイトはどの業者も同じ様な内容ばかりが書いてあります。
飲食店であれば料理の写真や値段を見て気軽な気持ちでお店に食べに行こうと思えますが、探偵への依頼料は高額で尚且つ調査力は目に見えるものではないのでどこに依頼すればいいのか迷われる方も多いようです。
探偵業者は業界で働いている人間であれば色々な話を聞く機会もあるので探偵業者の良い悪いも判断できますが、サイトだけを見て優良探偵事務所かどうかを見抜くことは探偵業者であっても難しいです。
そこで今回は、長年探偵業に従事してきた現役の探偵が「悪質な探偵に騙されないように、失敗しない探偵選びのポイント」をご紹介いたします。
優良探偵業者を見分けることは難しくても避けるべき悪質(不親切・不誠実)な探偵業者であれば見分けるポイントがあります。
悪質な探偵サイトの見分け方
探偵業の届け出番号が記載されていない
探偵業を営むには事務所所在地を管轄する警察署で「探偵業の開始届け」を出さないといけませんが、届け出を出すと管轄する公安委員会から「届出番号」が割り振られます。
「届け出番号や届け出証明書」はお客様に提示する義務があるので、届け出番号をサイトに記載していないのは通常あり得ません。
また、探偵業の届け出番号が記載されていたとしてもそれを発行している公安委員会が所在地とは別の県の公安委員会の場合、その探偵社は所在地を偽っている可能性があります。
所在地は別の県にあるのにいかにもそこに事務所があるかのように記載されている探偵業者のサイトも存在します。
それだけなら問題ありませんが、そういったところは交通費を上乗せした料金になっているので高額になることが多いので注意が必要です。
所在地や代表者が分かりにくい
サイトに所在地や代表者が記載されていないような探偵業者は問題外です。
所在地や代表者がサイトに記載されていない理由としては何かトラブルがあった時に責任の所在をうやむやにする目的以外考えられません。
また、よく探せば代表者や所在地の記載はされているものの、企業概要ページもない上にサイトをやたら長くして見つかりにくくしているような作りにしているような探偵業者もある為、そういったサイトの構成にしているところには注意が必要です。
料金の目安すら書いていない
一昔前は探偵業者のサイトには料金が全く記載されていませんでしたが、ネット環境やSNSの普及と共に今では料金目安をサイトに明示していない探偵業者はほとんどありません。
その為、いまだにサイトに調査項目毎や時間単価の目安すら記載されていない探偵業者は間違いなく他社と比べて調査料金が高額です。
調査料金の高い安いで探偵業者の良し悪しが計れるものではありませんが、相場からかけ離れた調査料金を提示されることもあるので、料金相場は把握した上で検討するようにしてください。
悪質な探偵の特徴
やたら面談に呼び込む
電話や問い合わせでの対応時にこちらの話をほとんど聞き取りせずにとにかく面談に呼び込もうとするところは少し注意が必要かもしれません。
そういったところはとにかく契約に繋げようとする売り上げ第一主義の可能性があり、面談に行ったとしても電話対応と同じ様にあの手この手で契約させようときてくる可能性があるからです。
もちろん面談に呼び込んでそこでじっくり話を聞くつもりで、電話では予約を入れてもらうだけという感覚の探偵業者もある為、電話対応だけでは一概には言えませんがそういった探偵業者もあるということは念頭に入れておいてください。
探偵が話す割合の方が多い
電話対応と同じく、面談時にお客様のお悩み内容や目的・状況をしっかりと聞き取りしない探偵業者は間違いなく悪質な探偵社と言えます。
探偵の仕事はお客様のお悩みを正確に理解し、お客様の目的に沿ったかたちで解決していくことです。
その為には当然お客様の話をしっかりと聞かなければいけないのですが、お客様のお悩みに寄り添うことよりも売り上げを重視している探偵業者はとにかく契約を結ばせようとあの手この手で口車に乗せようとするので、お客様の話しを聞くよりも面談担当員が話す割合の方が多くなります。
契約を急かす
上記とも繋がるのですが、売り上げ重視の探偵業者はお客様の不安を煽りとにかくすぐにでも契約させようとします。
探偵社に相談に来られるお客様は何かしらの不安やお悩みを抱えている方が多いので、そこから更に不安を煽られると冷静な判断ができずに内容をしっかりと理解しないまま高額な契約を結んでしまうこともあるので、そういったことがないようにしっかりと契約内容を把握するようにしてください。
調査員の数が無駄に多い
調査料金は基本的に調査を行う調査員の数が多くなればなるほど上がります。
その為、売り上げ第一主義の探偵社では必要のない数の調査員を使い調査利用金の単価を上げようとします。
更に悪質な探偵業者では調査員の数を水増しして架空の調査人数分で料金を計算して請求しているようなところもあります。
通常の尾行調査ではせいぜい2~3名いれば十分ですが、4名以上で見積もりを出してくるようなところは調査人数の水増しをしている可能性があるので注意が必要です。
悪質な探偵の報告書
報告書を渡されるタイミングでは既に依頼をしており、支払いも発生しているとは思いますが、延長を考える際のご参考になればということで悪質な探偵の報告書の特徴をご紹介します。
社名が記載されていない
報告書に探偵社名が記載されていないことは通常あり得ません。
社名を報告書に入れないことの考えられる理由としては「責任逃れ」です。
裁判所に提出する可能性のある報告書の場合、どこの探偵社が調査したのかを明記することは証拠としての信憑性に繋がる為、報告書の内容に自信がもてないことの現れだと考えられます。
写真が少ない・質が悪い
調査日に動きがなかった場合に写真が少ないのは仕方ありませんが、動きがあったにも関わらず写真が極端に少ないものや決定的な証拠になるような写真が全くない場合は調査力不足を疑う必要があります。
もちろん状況的に撮影が難しいこともあるので一概に調査力不足とは言えませんし、探偵業者としては難しい状況の中少しでも証拠を残そうと頑張った結果に対して調査力不足の烙印を押されてしまうことは悲しいことだと分かるので難しいところではあるのですが、どちらにせよ調査の継続か打ちきりの判断の材料になることは間違いないです。